異なる才能が結集するNRIの文化で培われた「説得力」

宋海剛(主任コンサルタント)

ある人は知識だ、という。経験の積み重だ、という人もいる。宋は、コンサルタントという職業に必要な素質とは「先方の意見を聞きだす能力」と「説得力」だと考えている。そしてその能力を、宋はNRIの社風から学び取った。

内モンゴル財経学院で会計学を学び、中国建設銀行勤務、日本での修士号・博士号取得を経て、2007年にNRIに入社。以来、企画提案と受注の実績を積み、公共戦略グループの主任コンサルタントとして活躍している。

今年度上期はプロジェクト・リーダーとして、上海浦東新区への案件提案、沿岸部都市の現代サービス業発展計画など4つの事業を手掛けた。

「世界の工場」と呼ばれ、これまで約30年間、低コストを売りにした製造業で経済を発展させた中国。だが、政府はこれまでの外需主導から内需型への展開を図り、第11次5カ年計画(2006~2010年)では、サービス業での雇用創出に注力する方針を示した。製造分野の投資誘致が主だった経済開発区でも、付加価値の高いサービス産業に転向する傾向がみられる。宋がかかわった現代サービス業発展のプロジェクトも、実は中国各地でみられる大きなうねりのひとつだ。

プロジェクトの枠組みに必要なデータは、政府関係者から直接入手する必要がある。さらに、政府が示す「イメージ」と、地理的優位性や地域産業とのすり合わせを行い、トータルにまとめた戦略を提示する。政府と各企業の間に立ち、数え切れないほどの確認作業を行うのも宋だ。

提示した戦略に対し、顧客からの厳しいコメントが付けられる。顧客がまったく興味を示さないことがある。先方の意見が二転三転し、先行きが見えなくなることもある。宋は、データと知識に基づいて顧客のニーズと付加価値を的確に割り出し、立案した戦略の可能性を信じて先方の説得に尽力する。

「業界トップのNRIには、日本の多くの企業とは違った文化があります」。新人、ベテランを問わず、意見や主張を正面から伝える場があるのも、その一例だ。自分と異なる専門を持つ相手に対し主張しつつ、相手からも学ぶ。「要は翻訳機能です。自分と異なる語彙や概念を持つ人に、自分の意見が正しく伝えられる力です」。この日々の積み重ねはやがて、顧客に最適な提案を、的確な言葉で伝えることができる「説得力」としてその効果を最大に発揮する。

入社一年で受注の実績を積み、顧客から名指しでプロジェクト参加を要請されることもある宋。自今日の努力はきっと、NRIと顧客を通じてこの国の未来に貢献する。宋はNRIで働くことへの誇りを感じつつ、顧客ひとりひとりに向き合っている。

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